口腔内・悪性黒色腫 と診断された

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口腔内・悪性黒色腫 と診断された
概 略
犬の口腔に出来る腫瘍で悪性。WHOのステージ分類があり、ある程度の予後判定が可能な腫瘍。歯肉の部分での発生が多いが、舌、口唇などの粘膜面や軟口蓋でも発生がみられる。黒色である場合が多いが、桃白色である場合もあるので色だけでの判断は出来ない。転移をすることがあるが、病変部での増大傾向が比較的早く、身体は元気であるが、腫瘍により口の開閉が困難になり食べられない事や、患部が破裂して出血や化膿する事が多い腫瘍でもある。

アドバイス
・予後判定のためステージ分類が必要
・外科的腫瘍摘出が最優先
・完全切除が不可能な場合は放射線療法が有効(施設が限られる)
・下顎に生じた場合や上顎先端の場合は、上顎骨切除や下顎骨切除が適応になるが、術後
 の問題点について獣医師ときちんと話し合い理解する事が必要
・完全切除により有効な予後が期待できるが、不完全切除(取り切れない場合)は再発が高
 く、再手術や術部の離開もあるため、頻回の手術が必要なこともある
・転移が認められる場合や麻酔のリスクがある場合でも、生命の質(食べたいのに食べられ
 ない状態)や患部からの出血や排膿、痛みの軽減には、根治を目的ではないが、QOLの
 確保のために外科的な治療も時に必要になる
・内科療法(抗がん剤)は現在、エビデンスに基づく有効性が認められている薬剤はない。
しかし転移率が高い疾患であるため、有効性を期待し実施する場合もある。(要相談)

主な症状
□口腔内でのしこり(できもの)
進行すると
□採食困難
□流涎(よだれ)
 □口臭
 □出血・化膿
検査
必要な検査
□組織学的検査
□レントゲン検査 患部
□レントゲン胸部・腹部(転移の確認)
より有効な検査
 □リンパ節の生検
 □CT検査
追加・必要な場合に行う検査
□血液生検
□超音波検査
診断
 □WHO分類に従い分類している
□ステージI □ステージⅡ □ステージⅢ □ステージⅣ
行われている治療
□外科的摘出
□放射線療法  ※当院では大学病院をご紹介
△サプリメント ※エビデンスに基づく有効性は確立されていないが免疫強化の面で多
         少の有効があるとの報告もなくはない。
推奨する定期検査
□術後 1・3・6・12か月ごと

予後
臨床ステージにより生存期間中央値が出ている。早期発見、早期摘出で数年にわたり良好に寛かいが可能な疾患である
 □WHO分類    生存期間中央値
□ステージI   17-30か月
□ステージⅡ   5-29か月
□ステージⅢ   4-6か月
□ステージⅣ  3か月

今後の期待
 ・口腔悪性がんワクチン(米国では販売)日本では未発売2023
 ・免疫療法





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